miniVNA
縁あって、2012年以降このVNAをご紹介してきました。
左:miniVNA PRO、右:miniVNA Tiny
概要
アマチュア向けのコンパクトな2ポートベクトルネットワークアナライザです。DUT、DETと呼ばれる2つの入出力ポートを持ち、ここにアンテナや高周波デバイスを接続して、その特性を測定できます。
miniVNA PRO定格
■2ポート方式ベクトルネットワークアナライザ
■オープン、ショート、ロード方式によるキャリブレーション
■測定可能周波数帯域 :0.1MHz~ 200MHz
■インピーダンス測定範囲:1 ~ 1000Ω
■ダイナミックレンジ:最大90dB(s21), 50dB(s11)
■信号発生器:2チャンネル(I/Q DDS)
■コネクタ:SMAオス x 2
■電源:USBバスパワー方式(消費電流 220mA)、充電池内蔵
miniVNA Tiny定格
■2ポート方式ベクトルネットワークアナライザ
■オープン、ショート、ロード方式によるキャリブレーション
■測定可能周波数帯域 :1MHz~ 3GHz
■インピーダンス測定範囲:1 ~ 1000Ω
■ダイナミックレンジ:70dB@500Mhz
■信号発生器:1チャンネル
■コネクタ:SMAオス x 2
■電源:USBバスパワー方式(消費電流 370mA)
■寸法:66 x 66 x 28mm(突起物含まず)、重量:70g
ソフトウェア
このVNAはPC、もしくはAndroid端末と接続して使用します。利用可能なアプリケーションは以下の2つです。
vna/J(Windows,Mac用)
miniVNA用のPCアプリケーションについては、ドイツのDL2SBAが開発した"vna/J"を使用するのがデファクトとなっています。継続的に機能向上にとりくんでいます。彼のウェブサイトから入手できます。
主な機能
■測定項目:反射損失、反射波の位相、SWR、通過損失、通過波の位相、Rs、Xsなど
■sパラメータのエクスポート、インポート(touchstoneファイル可)
■スミスチャート表示
■エクスポート機能( JPG, Excel, S2P, PDF)
■ケーブル長測定(VNA非接続側は開放)
■Port Extension機能(電気長を設定)
■日本語対応済
動作させるには、Javaランタイム環境、FTDIドライバ(仮想COMポート)が必要です。インスタレーションガイド(下記、関連リンクより)をご覧ください。
BlueVNA(Android端末用)
Android端末用にはルーマニアのYO3GGXが開発したBlueVNAが利用できます。Google Playから入手可能です。
主な機能
■反射特性、通過特性
■エクスポート機能( S1P, CSV)
■スミスチャート表示
■ケーブル長測定(VNA非接続側は開放)
■水晶発振子の測定(発振周波数、Q)
両ソフトのマニュアルについては、当局が翻訳作業を行なっています(下記、ダウンロードリンクより入手可)。
ダウンロード&リンク
ダウンロード
vna/Jユーザーズガイド日本語版 (PDF, 約9MB)
vna/Jインスタレーションガイド日本語版 (PDF, 約1.5MB)
miniVNA PRO ドライバガイド日本語版 (PDF, 約2.4MB)
miniVNA Tiny ドライバガイド日本語版 (PDF, 約1.1MB)
BlueVNAユーザーズマニュアル日本語版 (PDF, 約4.5MB)
リンク
vna/J開発者DL2SBAのサイトはこちら 。
外部リンク: BlueVNA (Google Play Store)
執筆記事
CQ ham radio 2015年2月号 「アマチュア無線家向けのVNA miniVNA PRO」
購入について
miniVNAの日本への販売はドイツのWiMoが行なっています。同社の日本語オンラインショップで購入できます。 また、当局JP1PZEはWiMoより日本での販売代理店としての権利を得、私が運営するネットショップでも販売しております。 ご興味、ご関心あるかたは私のオンラインショップの問い合わせフォーム、もしくは直接メールでどうぞ。